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『好き』という感情を正しく理解する重要性

幸せのひとつの定義は『自分らしく生きること』だと述べましたが、この『自分らしさ』を正しく把握するには自分自身の感情をきちんと理解する必要がありそうです。特に、『好き』という感情についてです。

「え、そんなこと簡単じゃないか」と思う方もいるかもしれません。しかし自分の感情を把握することは案外難しいものなのです。

 

 

例えば、あなたが本を読むことが好きだとします。本を読むと幸せな気持ちになるのです。しかしそれはイコール活字を読むのが好きだとは限りません。もしかすると本を読むという、ある種「高尚」な行為それ自体が好きなのかもしれません。あるいは嫌な現実を忘れさせてくれるから本を読むのが好きなのかもしれません。もし「高尚」な行為が好きだというなら、ボランティアだって好きになるかもしれません。もし嫌な現実を忘れさせてくれるものが好きだというならスポーツで汗をかくことも好きになるかもしれません。

こうやって自分の感情の出所を突き止めていくと、自分の好きの範囲がもっと広がって、より幸せになれそうですね。ポイントは、『好きなこと』それ自体ではなく『なぜそれが好きなのか』ということを突き止めることです。幸せな人、いきいきしている人はこのことをよく理解し、自分自身をきちんと把握しています。(かくいう私もあまり自分自身を理解できていません) 自分自身を理解するするというのは幸せに生きる為の必須項目であるという点で、学校の勉強よりもずっと大切な作業だと思います。

 

 

逆に、自分の『好き』という感情を正しく理解していないと幸せからは少し遠ざかってしまうのかもしれません。ここで考えたいのはなぜ我々は自分自身の感情を正しく理解できないかということです。これには二つ理由があげられます。

①感情というのは複雑で理解しにくいものだから

②自分の感情から目を背けるように教育されているから

 

①に関しては、先ほどの読書の例からも分かりますし、おそらく殆どの人が直感的に感情の難しさを理解していることでしょう。

『好きなこと』自体ではなく『なぜそれが好きなのか』を探って下さい。そのとき、自分の『好きなこと』をできるだけ沢山列挙し、それらに共通する『好きな理由』を見つけ出すのがいい方法です。私の場合、絵を描くことや文字を書くこと、工作することが好きなのですが、それらに共通している『好きな理由』は『自分の頭の中の世界を表現できるから』というものでした。もちろん絵を描くこと、文字を書くこと、工作することそれ自体も好きですが、それらは自分の頭の世界を表現するための一つの媒体であり、仮に他にも表現の手段があれば恐らくそれも好きになるはずです。このように、①に関しては自分自身をよく見つめたり、色々なことを経験すれば自ずと見えてきそうです。

 

これに対して②は少し厄介な問題です。我々は幼い頃から自分を抑圧するように教育されてきました。わがままを言っちゃダメとか、耐え忍ぶことを求められがちで、自分の好きという感情から目を背けることが美徳であるかのように教えられているのです。このプログラムは我々の中に深く根を下ろし、我々が好きなことをしようものなら、『そんなことは何の役にも立たない』と囁いてそれを阻害しにくるのです。もちろん、わがままを言って周囲に迷惑を掛けるなんてことはいけません。我慢することは時には必要です。ですがそんな時でも、自分の好きという感情を埋没させないようにしましょう。好きなことを我慢しなければならない場面であっても、『自分はそれを好きなんだ』と認識しているか否かでは全く違います。そうしなければ、好きなことを好きでないと思い込んでしまったり、あるいは嫌いなことを好きだと思い込んだりしてしまいます。するとなんとなく気持ち悪くなるのです。頭から送られてくる嘘の信号に、心が拒絶反応を起こしているからです。頭と心がちぐはくになると、理由はないのにイライラするという、現象を引き起こし、ストレスを生み出します。

特に、対人関係では誰かのことを嫌いだと思うのは罪悪感を伴うため、『あの子のことが嫌いなわけがない』と自分の心に嘘の信号を送ったりします。しかしそんなことすると、相手に対する態度もぎこちなくなって、少し気持ちが悪くなります。そんなときは、『あの子のことが嫌いだ』としっかりと認めたうえで接した方が気持ちがずっと楽になります。私にも経験がありますから。しかしなにもそれを露骨に態度に出す必要はありません。表に出すか出さないかは別として、自分の感情をしっかり認めることが大事なのです。できれば、この例ならば『あの子のことが嫌いだ』と頭の中で呟いてみて下さい。

 

 

【まとめ】

幸せになるためには自分の『好き』を正しく理解しなければいけません。そのためには『好きなこと』それ自体ではなく『なぜそれが好きなのか』を探る必要があります。

しかし我々は自分の感情から目を背けるよう教育されています。『好き』という感情を正しく理解できなくなるどころかストレスを生み出します。感情を表に出すか出さないかは別として、自分の感情を正しく認識する必要がありそうです。

ちなみに私が自分の感情を整理するときは、実際に紙に書き出してみるか、あるいは音楽を聞かずに長時間電車やバスに揺られる、という方法をとっています。参考にしてみて下さい。